どしろうと製作所:WebLog

どしろうと製作所のBlogバージョンです。
「どしろうと製作所」のHPの記載内容とはあまり関係無いです。
気が向いたときのみ更新します。
SEが読んでみる「クリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡」その
書籍紹介として「クリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡」について記載しました。

この書籍内容に関しては、IT系の開発や活動においても役立つ考え方が多数ありますので、特に気になった項目を中心にいくつか紹介しておきます。
そのとして「デカルト的「分析・綜合・枚挙」」というトピックに対して考えてみます。

今回の内容は、ITの開発における方式設計や詳細設計と呼ばれるような部分に置き換えて考えると面白いです。
コンテンツは以下。
・当時の背景:モダニズム
・デカルト的「分析・綜合・枚挙」の方法
・「分析・綜合・枚挙」建築の例
・「分析・綜合・枚挙」IT系開発の例


■当時の背景:モダニズム
当時、建築は「モダニズム」が中心ででした。
モダニズムは機能主義…という表現も有りますが、前回の通り、機能と言う表現はイマイチでしたので別の切り口で特徴を考えます。

モダニズムの特徴は、以下のように記載されております。
「建築の各部分、各側面をひとつひとつ検討し、その総和として建築を捉えようとする」。システマティックに世界を把握し、その理解したものの総和として世界を捉える、ということが示されています。


■デカルト的「分析・綜合・枚挙」の方法
このシステマティックな捉え方は、デカルト的な説明がされています。
以下の3つの方法で捉えるというものです。

分析:複雑なものを段階的に小さく単純な部分へ階層的に分解する過程
綜合:分析とは反対に、分解された物事を組合わせていく過程
枚挙:分析から綜合の各段階において、見落としが無いよう確認する過程

なお、枚挙は「方法序説」では「何ものも見落とすことが無かったと確信し得るほどに完全な枚挙」が行われたかどうか見直すことが求められるということです。
徹底的に理解できるまで分解して、それを組合わせることで完全に理解したものが構築できる、という考え方。

(つぶやき)まあ、理想論ですね。-_-)


■「分析・綜合・枚挙」建築の例
以下、建築の例とIT系(ソフトウェア)開発の例を示してみます。

まずは建築側の例です。
「家」を最終段階はこれ以上分解できないか十分明確にとらえられるものまで、ツリー上で分解します。
家の分析
綜合では、分解された物事を反対に結合する段階となります。
家の綜合
枚挙では、分析から綜合の各段階での確認、見直し作業を行います。
分解することで世界の理解を行い、再構成するという作業を行っています。


■「分析・綜合・枚挙」IT系開発の例
さて、先ほどの内容は実際のIT開発におけるご存じV字モデルの構成に当てはめることが出来ます。
みんな大好きV字モデル
こうしてみると、分析は各種設計の詳細化(方式設計⇒詳細設計)、綜合はテスト側で実施している結合作業(単体テスト終了後の結合実施作業)になるはずです。綜合が「テスト」を直接意味しては無いですので注意ですね。
枚挙は、各種設計の詳細化におけるレビュー(分析における枚挙)、及び結合時におけるテスト(綜合における枚挙)が対象になります。

V字モデルでは、分析部分を左側で明確化しています。右側は「綜合」がふんわりと表現されているかもしれませんが、枚挙中心の内容になります。
こうしてみると、以下が想像できます。
・V字モデルをベースに考えるだけでは分析時の枚挙は考慮しづらい
・綜合は何となくやっている
・テストという枚挙で頑張る

よくある「結合テストで問題爆発して作業が停滞する」という状況もここから想像が出来ます。


…さて、余談ですが建築におけるモダニズム時代に有名な「バウハウス」は、教育にまで「分析・綜合・枚挙」を用いていたとのことです。
こちらについては、別途書籍で確認ください。「分析・綜合・枚挙」の建築方法が有効であれば、同様にIT系の開発でも使えるはずです。


■まとめ
今回はまとめません。
以上のような考え方がデカルト的なデザインプロセスとなります。
「あれ?」と思う部分は当然あると思います。同様に感じていることがありますので、後ほどのBlog内容も参考にしてみて下さい。

次回は、こちらのデカルト的手法に対して、アレグザンダーが面白い手法を提案していますので、そちらをトピックにします。
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