どしろうと製作所:WebLog

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「どしろうと製作所」のHPの記載内容とはあまり関係無いです。
気が向いたときのみ更新します。
CCPMのおはなし2-2(原理編2):TOCとCCPM(TOCの紹介)
CCPMのおはなしシリーズです。
今回は原理編として、まずはTOC(制約理論)の紹介を行います。

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<参考情報>
本内容は連載的に紹介しております。本記事の前提や全体的な構成についてはこちら(リンク)を参照ください。
現在記載の内容は原理編です。こちらの前提や構成に関してはこちら(リンク)を確認ください。
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さて、TOC(制約理論)の内容の紹介を行ってみます。
CCPMとTOCの関係を超絶ざっくりと紹介すると、以下図の階層構造となります。
階層構造(超単純)

…ということで、CCPMはTOCという体系のサブセットという位置づけです。
原理を知るにはTOCのことも軽く知っておくと便利ですので、紹介してみます。


■TOCとは?

TOCはTheory of Constraintの略語で”制約理論”という日本語となります。
このTOCは書籍「ザ・ゴール」で有名なエリヤフ・ゴールドラット博士の考案した、システムの目的(ゴール)の継続的な最大化を行う全体最適の理論です。その理論の適用先は工場生産、プロジェクト、小売業や教育など様々な分野に広がっております。
このTOCの体系ですが、適用先や手法などが多数存在し、現在もその適用先が広がり進化し続けている状況でもあります。

今回は、一部について紹介してみます。


■ザ・ゴールシリーズ

非常に有名な書籍「ザ・ゴール」にて、本書籍にてTOCの説明が最初に行われております。そして、このシリーズでTOCの各種適用先や手法に関して体系的な紹介が行われております。
書籍も沢山あるのですが、ここではザ・ゴールの直結となるシリーズだけ紹介しておきます。Blogで紹介しているCCPMに関しては「クリティカルチェーン」が対象になりますね。

いちおう、クリックでamazonのリンクつけておきます。
2016年8月段階では、ザ・ゴールとザ・ゴール2に関してマンガ版が出ております。まだ読んだことが無い方はこちらが読みやすいのでお勧めです。

ザ・ゴールマンガ版
ザ・ゴール2マンガ版
チェンジ・ザ・ルール
クリティカルチェーン
ザ・チョイス
ザ・クリスタルボール


なお、上記の書籍でTOCの各種手法が紹介されているのですが、全て小説形式で紹介されており、(読みやすいのですが)手法を扱うためには他書籍なども活用して別途理解をする必要がある場合が多いので注意ください。

CCPMを学ぶための書籍に関しては、こちら(リンク)も確認いただけると良いでしょう。


■適用先及び分類(把握分)

上記の「ザ・ゴール」シリーズの書籍ではそれぞれのビジネスドメインでTOCの手法適用が行われております。
以下にTOCの適用先と使用している手法の名称を紹介してみます。(TOCは常に進化しているため、以下で全てではありません)
興味がある適用先ドメインのキーワードとして参考とでもして下さい。

・手法 :DBR(Drum Buffer Rope)
 適用先:工場生産・受注生産
・手法 :Throughput Accounting(スループット会計)
 適用先:会計
・手法 :CCPM(Critical Chain Project Management)
 適用先:プロジェクトマネジメント
・手法 :DBM(Dynamic Buffer Management)
 適用先:在庫マネジメント、小売業(部品会社系)
・手法 :Category Range Management
 適用先:小売業(多品種、Amazon/ヨドバシなど)
・手法 :URO(UnRefusable Offer、日本ではマフィアオファーとも)
 適用先:営業、マーケティング
・手法 :STツリー(Strategy & Tactics Tree)
 適用先:経営戦略
・手法 :TOC for Innovation
 適用先:研究開発・イノベーション

幅広い分野でTOCが使用されていることが確認できますね。


■「制約」の理論

TOCにおける「制約」理論としてのポイントだけ簡単に紹介しておきます。

TOCでは、最終的な成果に繋がるための成果量を決める1つのプロセスを「制約」としてとらえます。
以下の図では1日に30個の生産しか出来ませんが、それはプロセス△硫色が扱う生産数が最終的な成果に影響しております。
制約理論紹介

図では、プロセス△硫色が扱う生産量が増えれば最終的な成果量も増えます。
このような成果量を決める1部分を「制約」として捉えて、この制約部分を改善することで全体の成果を高めるという考え方を持っております。
そのため「制約」理論であり、全体最適の理論という呼び方をしていることも有ります。

この辺の情報も多数世の中にありますし、ザ・ゴールシリーズやTOCの関連書籍を読むことでより深い考え方を学ぶことが出来ます。


■方法論を一部紹介

方法論の1つとして、ザ・ゴールで紹介されている「ドラム・バッファ・ロープ(DBR)」の手順を簡単に紹介します。
工場生産において、上記した制約の考え方を用いております。

1.制約の発見方法
工場生産は(直線ではなく複雑になりますが…)各工程を通過して完成品が出来ます。
この際、制約(ボトルネックとも呼ぶ)になる工程や機械には仕掛が多数たまって「待ち」状態が発生します。この仕掛を用いて制約を発見します。
制約は投入量に対して生産が追い付かないので仕掛がたまっている状況となるのですね…

2.制約の徹底活用
「制約=毎日の成果」に等しいので、制約の工程・機械で出すことが出来る成果を増やす必要があります。そのため、制約の工程や機械に関しては以下のような考え方で徹底活用を目指します。

<制約の徹底活用の例>
・上手に交代をしながら装置を止めないようにする
・制約前に検査を行い、不良品を制約の工程に入れない
・制約の工程の一部で他で出来るものは他工程で行う
 ※「制約でしか出来ない」ことのみに集中させる

3.材料投入を制約にあわせる
この辺はすぐに理解しづらいのですが、制約での処理量が明確であれば、投入量を制約にあわせます。
既に紹介した図を活用してみるとこんな感じですかね。
制約にあわせる

なお、制約の工程がたまーに調子が良くて40個できるかもしれませんので、事前に制約の前に仕掛(バッファと呼ぶ)をいくつか(上記図では仮として1日分の30個)用意して制約工程の手が止まらない・無駄にならないようにしておきます。

どのみち制約以上の投入を行っても仕掛がたまるのみですので、過剰投入は意味がありません。制約が毎日完成させた量を投入すれば良い事になります。
この手順を行うことで「待ち」となる仕掛が減り、投入から完成までの時間が短縮されます。

なお、ここが「制約」の速度を基準にドラムを叩きながら進み、全工程をロープでつなぎ、制約前にバッファを確保しておくような方法ということで「ドラム・バッファ・ロープ」と呼ばれる理由です。

4.制約の能力を高める
3の手順を行うと、制約と比較して過剰な能力を持つ工程は余裕が発生します。
その余裕を用いて別の機械を導入する、制約を扱うスキルの高い人のみを割り当てるなど、制約の能力を高める活動を実施します。そうすることで、制約の能力向上と共に成果も増えていきます。

5.他の制約に同じように手順を実施
1つの制約の能力が高まると、他の工程に制約が移行します。そのため、同様に上記「1.制約の発見方法」からの手順を実施します。


以上までの内容が「DBR」における「制約の5つの集中ステップ」となります。
実際には、以下のような表現で記載されております。

※制約の5つの集中ステップ
 1.制約を見つける
 2.システムの制約を徹底活用する方法を決める
 3.前の意思決定にその他すべてを従属させる
 4.システムの制約の能力を高める
 5.警告! 惰性がシステムの制約とならないようにすること。
  この制約が制約でなくなったら、ステップ1に戻る。



TOCの「制約」を見つけ出して集中するプロセスを行うという部分を説明してみました。
説明はここまでとしておきます。説明していくとキリが無いですので^^

以上で簡単な関連は示しましたが、次回はCCPMの位置づけに関してもう少しだけ紹介してみようと思います。

| TOC/TOCfE/CCPM | 15:36 | comments(0) | - |









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