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CCPMのおはなし3-13(実践編13):現場での運用方法◆別簑蟆魴茵
CCPMのおはなしシリーズです。
実践編のコンテンツとしてはこちらで最後となります。今回は日々の進捗確認で発見される問題の扱い方について紹介します。

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<参考情報>
本内容は連載的に紹介しております。本記事の前提や全体的な構成についてはこちら(リンク)を参照ください。
現在記載の内容は実践編です。こちらの前提や構成に関してはこちら(リンク)を確認ください。
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さて、毎日の進捗管理を行っている際に検出される問題をどのように解決して進捗を確保するのでしょうか?
いくつか典型的な方法について紹介してみます。


■進捗確認での問題確認方法おさらい

前回、進捗確認時における問題確認方法を以下の図にまとめて紹介しました。
朝会議論
※クリックで拡大。

CCPMの運用では、現在発生している問題に加えて、これからの予定を短縮する案を確認する活動を紹介しております。
この確認は、プロジェクト完了までの期間を短縮するために必要な内容ですので、まずはこの確認が必要な理由について紹介します。


■問題解決とスケジュール短縮の原理

比較的当たり前な内容ですが、進捗確認で行っている確認作業とスケジュール短縮の関係を示してみます。
進捗確認では、以下の確認を行っています。

・「何か問題はないですか?」
 ⇒現在発生している問題を確認しています。
・「これからの予定を短縮する案が無いですか?」
 ⇒これからの作業の短縮する方法を確認しています。
・「何か手伝ったら良いことがありますか?」
 ⇒現場を支援する全般に関しての確認をしています。

3つ目はマネージャの支援を求めやすくするための質問になりますが、最初の2点についてスケジュール短縮の原理とあわせて確認をしてみましょう。


★現在発生している問題の確認
こちらは説明をするまでも無いですね。
CCPMで進めている場合にはクリティカルチェーン上のタスクにおいて遅れに繋がる問題を確認することになります。
目先のクリティカルチェーン上のタスクで半日遅れそうな状況を改善するのであれば、プロジェクトの完了までの状況が半日改善されます。
このため、クリティカルチェーン上のタスクで発生している問題を確認することは大事です。


★これからの作業の短縮する方法を確認
さて、こちらの内容ですが目先のタスクを片付ける以外に、クリティカルチェーン上で将来実施するタスクの見込みを短縮することが出来れば、その分プロジェクト完了までの日数を短縮させることが出来るようになります。
これから実施するクリティカルチェーン上のタスクを8日間とすると、これを1日でも短縮する方法があればプロジェクト完了までも1日早くなります。

このため、現在発生している問題の解決以外に、これからの作業の短縮を行うことでもプロジェクト完了までの期間を短縮することが出来るのです。
現場を見ていると、目先の問題には興味があるのですが、「これからの作業」に関して興味を示す人は比較的少ない傾向がありましたので、この「これからの作業を短縮する」ことを意識してみると良いでしょう。

以上2点の関連性については、以下の図にまとめてみました。
朝会確認方法×2
※クリックで拡大。

上記図で示している現在の問題の遅れを防ぐ行為と、残り8日分のタスクで1日の短縮を目指す行為、プロジェクト完了にはどちらも等しく重要であり、意識すべき内容でしょう。


■結果としてCCPMは…

「これからの作業を短縮する」コトを意識出来る理由は、クリティカルチェーン上のタスクが明確であることに起因します。
クリティカルチェーンとなるタスクを明確にすることで、「少し先」を考えてマネジメントできるようになります。

どちらかというと、ガントチャートを用いるような旧来のマネジメントは現在、もしくは過去の問題にとらわれやすい傾向があります。
対して「少し先」を考えることが出来るようになることは現場の雰囲気、考え方や発言が大きく変わる状況にも繋がります。

クリティカルチェーンとなるタスクを共有し意識することで、現場メンバーが「少し先」を意識するようになり、結果としてプロジェクト完了の日数を減らすためのアイデアを出すようになる…といった状況になったのであれば、CCPMの適用は成功でしょう。

管理方法と焦点
※クリックで拡大。

上記図のように、プロジェクトマネジメントの進捗管理では過去〜現在の議論が多くなりがちですが、CCPMでは現在〜未来を考慮した議論を行う意識が出てくるようになります。


■クリティカルパスのタスク短縮のパターン

以下はTIPS的になりますが、クリティカルパスのタスクを短縮する方法をパターン的に紹介しておきます。

現場での遅れは特定の人に偏る傾向があります。
そして、その特定の人がクリティカルチェーン上のタスクも受け持っていることが多々発生します。
そのような状況では、以下のような方法が役立ちます。

・並列化
・制約活用・並列化(その人しか出来ない作業とそれ以外を分ける)
・制約活用・並列化(その人しか出来ない作業を上手く引き渡す)

★並列化
タスク並列化
※クリックで拡大。

単純に問題となっているタスクの遅れを並列作業でカバーするといった方法です。
プロジェクトマネジメント体系に出てくる、クラッシングに近い内容になります。将来の作業を取り入れた場合にはファストトラッキングですかね。
まあ、こんな単純にタスクを並列化出来れば苦労はしませんので、こちらが上手く適用できる機会は非常に少ないです。


★制約活用・並列化(その人しか出来ない作業とそれ以外を分ける)
制約を単純に考慮
※クリックで拡大。

上記並列化が出来ない理由として、タスクが特定の人(例えばAさん)に依存していることが挙げられます。
ここで、タスク全てがAさんに依存しているかを確認して、Aさん以外でも出来るモノを分けるといった方法が制約活用の並列化です。


★制約活用・並列化(その人しか出来ない作業を上手く引き渡す)
上記の制約活用・並列化でも、特定の人(Aさん)依存の作業しかなかった場合には、トレードオフを行ってみます。
例えば、多少時間をかけてAさんが手順を作成することで、他の人が作業できるのであれば、その手順を作成する時間と削減できる時間を比較して、合計の時間が減るのであれば手順を作成する、といった考え方です。
制約をちょっと頑張って考慮
※クリックで拡大。

以上で、クリティカルパス上の作業を行っている人が重要であることが分かると思います。この人を邪魔してはいけません。
極力集中できる環境を提供し、余計な作業については多少時間がかかっても他の人が行うといった考え方をする方がプロジェクト全体の短縮に繋がります。


■これからの作業を短縮する方法のパターン

同じくTIPS的ですが、「少し先」のタスクを短縮するための方法をパターン的に紹介します。
こちらも、上記した問題解決方法のパターン同様「並列化」も役立ちますが、「統一化」といった「少し先の作業をまとめて行う」という活動も効果的になります。

★統一化
「少し先」のクリティカルチェーン上の作業で、同時に出来る作業があれば実施します。
例えばソフトウェアテストの実施作業では、似た手順のテストケースを探すことで同時に実施できるテストが存在する場合があります。
これらを同時に実施することで、クリティカルチェーン上のタスクを効率的に消化することが可能になります。
統一化
※クリックで拡大。


一般的なプロジェクトマネジメントでは、少し先の作業を短縮することでプロジェクト完了までの期間を短縮するという意識は発生しづらいです。CCPMにてクリティカルチェーンへの意識を強くすることで、少し先の作業まで意識して期間の短縮に取り組みやすくなります。
日々のタスクや少し先を意識してプロジェクト期間を短縮するためのヒントとして、本記事が役立ちましたら幸いです。

以上で実践編のコンテンツは(ようやく)終わりです。
最後にもう1回だけ、実践編のまとめのリンクを入れておきます。
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