どしろうと製作所:WebLog

どしろうと製作所のBlogバージョンです。
「どしろうと製作所」のHPの記載内容とはあまり関係無いです。
気が向いたときのみ更新します。
テストカタマリーを活用したテスト設計プロセス案7:プロセスと成果物の関連性及びひな型の紹介
以前紹介した「テストカタマリー」と呼ぶ謎の記法を活用したテスト設計を行うためのプロセス案を紹介します。
今回で最後となります。今まで紹介したプロセスと成果物の関連性について全体から見えるようにしてみます。また、実際に試してみたいと思われた方もいるかもしれませんので、「ひな型」を紹介してみます。

注:こちらのシリーズは以前のテストカタマリーの記事を読んでいることを前提としており、テストカタマリー自体の説明は本シリーズでは省略します。

記事のまとめはこちら。


■紹介したプロセスの成果物の関連性

今回シリーズで紹介したテスト設計プロセスでは、それぞれの成果物は関連性を持ちながら各プロセスで成長していきます。個々の成果物で検討しながら進めることはできますが、全体を「地図」のように俯瞰することで理解が比較的やりやすくなると考えておりますので簡単に紹介しておきます。

紹介した成果物の関連性は次の図のようになります。
全体像

↑の図の内容を、今回シリーズで紹介した記事と関連付けを行うと次の図のようにマッピングされます。
※「1」が無いのは全体像の紹介であったためです。
プロセスをあてはめてみる

こちらの図を各記事と対応して見て頂けると多少は分かりやすくなるかもしれません。

本シリーズで紹介した内容に対して、実際の進め方はウォーターフォール的に進めて頂いてもよろしいです。もしくは、一部のテストカタマリーをテストケースまで作成しながら進める繰り返し型のプロセスに適用もできるはずです。


■上記のプロセスと成果物の関連性での良いところ

上記のように成果物を関連付け、プロセスを整備することでの良い点をいくつか紹介しておきます。

★段階的に詳細化することができる
 タイトルとしては「良い点」というよりも「特徴」なのですが、この特徴によって良い点を多数得ることができます。例えば、全体が俯瞰できる「テストカタマリー全体図」では俯瞰できる表現を活用して、ステークホルダ間の合意を取ることができます。また、全体図上でカタマリー単位で担当者の分担ができます。
 詳細化を行った場合でも、ツール(astah*)を活用してトレーサビリティを取ることもできます。

★個々の活動に集中できる
 各プロセスにおける入力の情報と出力となる成果物が明らかとなるので、それぞれの作業に集中して活動ができます。また、テストカタマリー全体図では大きな抜けがないことを確認し、テストカタマリー詳細図ではハイレベルテストケースの抜けがないこと、というようなレビューポイントと確認すべき内容を明確に設定して集中的に確認もできるため、最終的に抜けが減ります。

★ばらつきを抑制できる
 テストカタマリー全体図〜テストカタマリー詳細図までの表現はツールを使うことで一貫して扱うことができるため、表現のばらつきを抑制することができます。これにより、レビュー対象の成果物のばらつきによる「理解までの時間」を短縮することができるようになります。
 また、テスト詳細設計も使用する図表や手順が明確であるため、ばらつきを抑制することが可能です。結果としてレビューがやりやすくなります。

★知見を蓄積することができる
 テストカタマリーは抽象的な表現も可能であるため、特定のドメインにおける共通的なテストを整理することで、組織的な知見を蓄積することができます。
 また、ブンルイー図では実際にテストで活用した品質面で必要な要素がまとめられますので、必要な要素を整理して組織の知見として活用することができるようになります。

以上のように、テストカタマリーを活用したプロセスを上手く整備することにより、大きな効果を出すことができるのではないかと考えております。


■テスト設計プロセスを一部だけ取り入れる

なお、紹介したプロセスは全てを同時に取り入れる必要はありません。
例えば「6:テスト詳細設計を行い、テストケースを完成させる」は、ハイレベルテストケース相当の表現を用意することができるのであれば、テストカタマリーの記法を使用していなくても取り入れることができます。
テスト詳細設計のプロセスに関しましては、現場でも効果が出やすい部分でもありますので、一部だけでも取り入れるということも可能です。

また、組織には何となくでも「テストカタマリー」相当のグルーピングが行われていることがあります。
とあるグループ範囲を仮にテストカタマリーとして定義した上で「5:各テスト要求を詳細化する」の作業を行うことができます。そこから、関連する範囲をテストカタマリーで表現することもできそうです。

このように、プロセスの一部のみを取り入れて活用することもできます。


■テスト設計のひな型紹介

テスト設計プロセスにて紹介した次の部分に関しましては、UMLモデリングツールである「astah*」を活用してテスト設計することが可能です。
・テストカタマリー全体図
・テストカタマリー詳細図
・ブンルイー
※DFDとマインドマップもastah*で作成ができます。

テストカタマリー記法自体は「クラス図」の機能を活用できるように作りこんでおります。そのため「クラス図」を描くことができる他のツールでも表現できるはずです。

モデリングツールの機能を用いることで、例えば「ブンルイー」における実際にテストカタマリーに適用している項目とのトレーサビリティを確認できます。これにより用語のゆらぎを減らし、適用先を明確化させることができるようになります。
また、テストカタマリー全体図−詳細図の関連性についても、ツールを用いることでトレーサビリティや表現統一が楽になりますので推奨です。

記事にて紹介している「カラオケシステム」に対するDFDとテスト設計の成果物をまとめた「astah*」ファイル、及び「予約をする」を対象としたテスト設計の情報をまとめて以下のリンクに保存しておきます。

テスト設計情報まとめ(リンク)

お試しするだけでしたら、astah*のコミュニティ版で確認することができます。
※astah*コミュニティ版は商用利用ができませんので注意してください。

こちらを使用することで、本シリーズ内で紹介したテストプロセスの具体的な内容の確認を行うことが可能です。
興味がありましたら、テスト設計のお試しをして頂ければと思います。


■おしまい

以上で、テストカタマリーを活用したテストケースまで設計するプロセスの紹介を終了とします。
多少でも本シリーズが参考となり、現場での活動に役立ちましたら幸いです。
| 技術 | 21:30 | comments(0) | - |









      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< July 2017 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ LINKS
+ PROFILE
+ OTHERS
このページの先頭へ